JPNクラシフィケーション(フリーハンデ)

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フリーハンデとは

通常のレースのハンデキャップは、出走馬の実績、調子など様々な観点から負担重量を決定し、出走馬の”実力”を均等のものとしてレースを争わせようとするものである。これに対して、フリーハンデは、毎年一月に前年度の競走成績に基づいて、ハンデキャップ委員によって、その年度の競走馬の”格付け”をするものである。この”格付け”は単にその年度の各馬の実力比較にとどまらず、歴年の名馬の実力比較ともなる。これは生産界への指標となるもので、重要な意味をもっている。
JRAでは1962年(昭和37年)から優駿誌上において、四歳、古馬、三歳東西の各部門分けて公表され、1985年度(昭和60年)より短距離部門を追加したものの、基本的には国内だけの基準により格付けを行ってきた。
しかし、1981年(昭和56年)に創設されたジャパンカップをはじめとする国際競走の増加により、出走外国馬の能力評価について国際基準と同一基準によるフリーハンデの作成が課題となっていた。

JPNクラシフィケーションとは

1977年、英愛仏3国での出走馬を対象として発足したインターナショナルクラシフィケーションは85年西ドイツ、イタリアがこれに加わり、さらに94年には北米も加わって、欧米統一のクラシフィケーションが実現された。
JRAでは国際基準に対応するために、93年よりオブザーバーとして参加してきたインターナショナルクラシフィケーション会議をふまえて、94年に評価重量の大幅な見直しを行い、95年にはJRAクラシフィケーションに変更、また96年はインターナショナルクラシフィケーションにおいてジャパンカップ以下7つの国際競走出走馬が新たに対象になるなど、欧米との統一に向けての体勢が徐々に整えられていたわけであるが、97年はインターナショナルクラシフィケーションに全面移行する年となった。
さらに、97年4月から中央・地方のダート交流重賞の統一グレードが確定され、全日本的なダートの競走体系が本格化したことから、98年以降については、中央・地方を問わず交流重賞出走馬すべてをレーティングの対象とすることにした。中央の芝の重賞競走についても、地方所属馬に対し門戸は開かれていることから、これにより我が国のクラシフィケーションは、実質中央、地方を問わずすべての日本馬を対象とする形をとったことで、98年度からその名称をJPN(ジャパン)クラシフィケーションに改めることにした。
(1)対象馬
・JRAの競走及びNARの交流重賞競走出走馬で100ポンド以上の評価を得た馬
・JRAの競走に出走した外国馬でインターナショナルクラシフィケーションで110ポント以上の評価を得た馬
(2)年齢区分
芝、ダートとも三歳、四歳、五歳以上の3区分とする(三歳の芝、ダートは同一表)
(3)距離区分
S(1000m〜1300m)=Sprint
M(1400m〜1800m)=Mile
I(1900m〜2100m)=Intermediate
L(2200m〜2700m)=Long
E(2800m以上)=Extended
但し、三歳については距離を区分しない。なお評価の単位はポンド(キログラム併記但し0.5キログラム刻み)とする。※1ポンド=0.4536キログラム
参考資料 日本中央競馬会刊 優駿 1998年2月号 及び99年2月号


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