暮れの有馬記念と同様に、関西にもファン投票によって出走馬を決めるレースを設け、春競馬の終盤を盛り上げようという趣旨から「宝塚記念」が創設された。第1回は1960年に阪神競馬場で行われた。当初は3歳以上の1800mであったが、翌年2000mになり1966年からは2200mに変更された。1968年以降は4歳馬以上を対象としたが、1987年にふたたび3歳以上に戻されている。春競馬の締めくくりということで、原則としてダービー直後に開催されていたが、1996年に3歳馬の出走を促すために7月初旬に繰り下げられた。しかし天皇賞からの間隔が開きすぎるということで、現在は6月下旬に繰り上げられている。1997年より外国馬は5頭までが出走できる。また2002年より国際G1に認定されている。
期待された3歳馬の参戦が少なく、天皇賞組も出走回避することが多く、出走メンバーが見劣りするため、有馬記念に比べて知名度、売上ともまだまだ及ばない。このため独自のファンファーレを採用するなど、「春のグランプリ」を盛り上げようとJRAの努力が続けられている。