日本の競走番組において古馬牝馬限定競走は、競走での消耗を避け、早期に繁殖生活に入ってもらおうという意図もあって、長い間設定されてこなかった。秋季においては1996年にエリザベス女王杯が古馬牝馬に開放され一大目標となった。しかし春季においては目標となる競走が存在せず、不利を承知で牡牝混合戦に挑まねばならなかった。2006年、こうした弊害を解消するため、春季に古馬牝馬限定のマイル競走「ヴィクトリアマイル」が新設された。誤魔化しが効かない府中のマイル戦だけに実績馬が優位な傾向にあるが、牝馬限定戦だけに今後は荒れる傾向も出てこよう。