1923年の競馬法制定や日本ダービーの創設等、明治・大正・昭和の三代にわたって、我が国の競馬の発展に尽力された安田伊左衛門氏の功績を称え、1951年に創設された「安田賞」を、氏の没後の1958年に改称したもの。長く春季の東京競馬場におけるハンディキャップのマイル競走として施行されていたが、グレード制が導入された1984年からは、秋のマイルチャンピオンシップとともに1600メートルのG1に格付けされた。1993年には国際交流競走となり、JRAが選定した外国からの参加馬が出走できるようになった。そして1996年からは3歳短距離路線の整備に伴い、開催時期をダービーの1週後の6月初旬に移行し、3歳馬の参戦も認められるようになった。
有馬記念と並んで、競走名に人名が用いられている数少ない重賞競走で、その名に相応しく歴代優勝馬には名マイラーが名を連ねている。